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会社法についておすすめの本は?会社設立に関わる定款・機関設計・設立手続を読むための本を比較

会社設立に関わる会社法の範囲(定款・機関設計・設立手続)を読むためのおすすめの本を、入門書・概説書・体系書・定款と登記の実務書に分けて比較しました。国立国会図書館サーチで書名・著者・出版者・発行年・版を確かめた10冊だけを載せています。

  • 公開 2026年10月17日
  • 更新 2026年10月17日
  • 読了めやす 約12分
  • 本文 約8,206字
会社法についておすすめの本は?会社設立に関わる定款・機関設計・設立手続を読むための本を比較|会社設立のおすすめ比較
会社設立 おすすめ 本の比較記事

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この記事は「会社設立の手続きの本は読んだが、定款や機関設計をなぜそう決めるのかを会社法の本で確かめたい」人に向けたものです

会社設立の手続きの本は「何をどの順番でするか」を教えてくれます。けれど、定款にどんな条項を入れるか、取締役会を置くかといった判断の理由までは、紙幅の都合で書かれていないことがよくあります。そこを補うのが会社法の本です。

とはいえ会社法の本は、新書の入門書から1,000ページを超える体系書まで幅が広く、会社設立のためにどれを選べばよいかは分かりにくいものです。この記事では、会社設立に関わる範囲(定款・機関設計・設立手続)を読む目的に絞って、おすすめの本を比較します。

紹介する本は、すべて国立国会図書館サーチで書名・著者・出版者・発行年・版を確かめました。中身の評価は、書誌の要約・目次と出版社の紹介で確かめられる範囲だけにとどめ、価格や売上の順位は書きません。本サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ていますが、紹介する本は提携とは関係ありません。

この記事は2026年10月時点で確認できた内容をもとにしています。金額や制度は変わることがあるため、実際の手続きの前に一次情報でご確認ください。

会社設立で会社法のどこを読むか|定款・機関設計・設立手続の3つ

会社設立に関わる会社法の範囲を示したイラスト

会社法は1,000条近い大きな法律ですが、会社設立の場面で関わるのはその一部です。読むところを先に決めておくと、どの本を選んでも迷わずに済みます。

定款
会社の基本ルール。株式会社では会社法第27条に、目的・商号・本店の所在地・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額・発起人の氏名または名称と住所を記載すると定められています
機関設計
株主総会のほかに、取締役会・監査役などを置くかどうか。会社設立のときに定款で決め、登記にも表れます
設立手続
定款の作成と認証、出資の履行、役員の選任、設立の登記までの流れ。株式会社は会社法第2編第1章に、合同会社は第3編に定めがあります

この3つのうち、手続きの本が手厚く扱うのは設立手続です。定款と機関設計は「こう書けばよい」という例は載っていても、ほかの選び方との比較や理由まではあまり書かれていません。会社法の本を手に取る価値が大きいのは、この2つです。

会社法のどこを読むか
会社設立に関わる会社法の範囲と、本で確かめたいこと(当サイトが整理。2026年10月時点)。

条文そのものは、デジタル庁のe-Gov法令検索で誰でも読めます。ただ、条文だけでは読み方が分かりにくいので、この記事で紹介する本を手がかりにすると会社設立の準備がはかどります。手続きの本との比較は、会社設立の本ランキングで扱っています。

出典デジタル庁「e-Gov法令検索 会社法」

会社法の本を選ぶ物差し|入門書・概説書・体系書・実務書の違い

会社法の本を入門書・概説書・体系書・実務書に分けて比較したイラスト

会社法の本は、厚さと目的でおおまかに4つの型に分けられます。会社設立のために読むなら、どの型を何に使うかを決めてから選ぶのがおすすめです。

会社法の本の4つの型の比較(当サイトが整理。ページ数は国立国会図書館サーチの書誌による)
型ページ数の目安向く使い方この記事で紹介する本
入門書170〜300ページ会社法の全体の地図をつかむ。最初の1冊岩波新書『会社法入門』、『会社法超入門』、図解即戦力の本、伊藤真さんの本
概説書(教科書)500〜900ページ定款や機関の章を、理由まで含めて読むLEGAL QUEST『会社法』、田中亘『会社法』、弘文堂『会社法』
体系書1,000ページ超特定の論点を深く調べる。辞書のように引く江頭憲治郎『株式会社法』
実務書500〜800ページ定款の文例や登記の書き方を確かめる『会社法定款事例集』、『商業登記ハンドブック』
入門書と概説書
入門書と概説書の比較(当サイトが整理)。

もうひとつの物差しは版と発行年です。会社法は令和元年に改正され、2021年3月に施行されました。令和元年改正より前の版は、会社設立に関わる部分でも記述が古いことがあるので、なるべく改正を取り入れた版を選んでください。この記事の本は、すべて2021年以降の発行です。

書誌の確かめ方は簡単です。国立国会図書館サーチで書名を入れると、出版者・発行年・版・ページ数が出てきます。同じ書名で複数の版が並ぶので、いちばん新しい版を選びます。会社設立の本全体の選び方は、会社設立の本の選び方の記事でも比較しています。

出典国立国会図書館「国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)」

最初の1冊におすすめの会社法の入門書|4冊を比較

会社法の入門書4冊を比較したイラスト

会社法を初めて読む人の最初の1冊として、国立国会図書館サーチで確かめた入門書を4冊挙げます。並びは発行の新しい順で、優劣ではありません。

会社法の入門書の比較(国立国会図書館サーチの書誌と出版社ページによる。2026年10月時点)
書名著者出版者発行ページ数書誌で確かめられた特徴
『伊藤真の会社法入門 講義再現版 第2版』伊藤真日本評論社2025年9月213ページ内容紹介に、資格試験や会社で必要な会社法の全体像を解説した入門書とある。目次に「株式会社」「持分会社」
『会社法のしくみと要点がこれ1冊でしっかりわかる本(図解即戦力)』大坪和敏技術評論社2025年2月263ページ出版社の概要に、株式会社と持分会社、機関、会社設立、資金調達などを図解で説明とある
『60分でわかる!会社法超入門』松本真輔 編著技術評論社2024年3月175ページ目次の最初が「Part1 会社法・会社形態・設立」。要約に企業実務に必要な知識に絞ったとある
『会社法入門 第3版(岩波新書)』神田秀樹岩波書店2023年4月290ページ内容紹介に、第3版で令和元年改正やコーポレートガバナンス・コードの改訂を取り入れたとある

会社設立とのつながりで見ると、図解即戦力の本は、出版社の紹介でスタートアップの経営者や法人成りする個人事業主を読者に挙げ、会社設立や株式会社と持分会社を扱うと案内しています。会社を作る立場で読む入門書を探している人には、いちばん目的に近い1冊です。

『会社法超入門』は175ページと薄く、目次の最初のPartが「会社法・会社形態・設立」です。短い時間で会社設立に関わる部分を読みたい人におすすめです。岩波新書の『会社法入門』は第3版で令和元年改正を取り入れたと紹介されていて、新書判で持ち歩きやすい本です。伊藤真さんの本は、目次に「株式会社」と並んで「持分会社」があり、合同会社の位置づけも確かめられます。

入門書で見るところ
会社法の入門書を選ぶときに見るところ。

出典技術評論社「図解即戦力 会社法のしくみと要点がこれ1冊でしっかりわかる本」

定款や機関設計を理由まで読む|会社法の概説書・体系書の比較

会社法の概説書と体系書を比較したイラスト

入門書で全体をつかんだあと、定款の条項や機関設計を「なぜそうなっているか」まで知りたくなったら、概説書や体系書の出番です。どれも厚い本ですが、会社設立のためなら設立と機関の章だけ読めば足ります。

会社法の概説書・体系書の比較(国立国会図書館サーチの書誌による。2026年10月時点)
書名著者出版者発行ページ数書誌で確かめられた特徴
『会社法 第28版(法律学講座双書)』神田秀樹弘文堂2026年3月478ページ目次は「総論」から始まる
『会社法 第6版(LEGAL QUEST)』伊藤靖史・大杉謙一・田中亘・松井秀征有斐閣2025年3月568ページ目次は「総論」「設立」「株式」「機関」の順。索引あり
『会社法 第5版』田中亘東京大学出版会2025年3月878ページ要約に、初学者向けの基礎事項から実務家向けの最新論点までを扱う概説書とある
『株式会社法 第9版』江頭憲治郎有斐閣2024年4月1068,32ページ要約に、理論的体系書で令和5年までの法改正に対応とある。目次は「総論」「設立」から

4冊とも、目次は「総論」から始まります。LEGAL QUESTの『会社法』と江頭憲治郎さんの『株式会社法』は、総論の次がすぐ「設立」の章です。会社設立のために読むなら、総論を飛ばして設立の章から入っても差し支えありません。

概説書・体系書の4冊
会社法の概説書・体系書のページ数と発行の比較(国立国会図書館サーチの書誌による)。

弘文堂の『会社法』は法律学講座双書の1冊で、2024年に第26版、2025年に第27版、2026年に第28版と毎年改まっています。新しさで選ぶならおすすめの1冊です。田中亘さんの『会社法』は、要約に初学者向けの基礎事項から実務家向けの論点までを扱うとあり、878ページあります。江頭さんの『株式会社法』は書名のとおり株式会社が対象なので、合同会社を作る人には向きません。

機関設計を考えるときは、どの本でも「機関」の章を開いてください。取締役会を置くか、監査役を置くかといった選択肢が並べて説明されています。会社設立の手続きの本で見た「よくある形」と比べながら読むと、自分の会社に合う形が見えてきます。

出典国立国会図書館サーチ「会社法 第6版(LEGAL QUEST)(有斐閣・2025年3月)」

定款を自分で書くなら|会社法定款事例集で文例を比較する

定款の文例集で会社設立の定款を比較するイラスト

会社設立の書類のうち、いちばん自由度が高いのが定款です。条項の書き方を複数の例で比べたいときは、文例集が役に立ちます。

定款の実務書(国立国会図書館サーチの書誌による。2026年10月時点)
書名著者出版者発行ページ数書誌で確かめられた特徴
『会社法定款事例集 第4版』田村洋三 監修日本加除出版2021年3月516ページ要約に、令和元年改正会社法対応、合同会社の編を新設、文例をダウンロードできる特典とある

国立国会図書館サーチの要約によると、この本は定款の作成から認証手続、各種の機関設計に応じた文例と解説、定款変更の手続までを扱っています。第4版では合同会社の編が新しく設けられ、文例・記載例をWordや一太郎の形式でダウンロードできる購入者特典があるとされています。

目次を見ると、定款総説の中に「電子定款と電子公証」の項目があり、株式会社の定款は総則・株式・株主総会・取締役と取締役会・監査役……と条項の順に並んでいます。大会社でない株式会社の定款例も収録されているので、小さく会社設立をする人が自分の定款と見比べるのに向いています。

文例集で定款を作る流れ
文例集を使って定款を作る流れ(当サイトが整理。2026年10月時点)。

注意したいのは、第4版が2021年3月の発行で、2024年12月の定款認証の手数料改定より前だという点です。手数料の金額は本ではなく、日本公証人連合会のページで確かめてください。定款そのものの作り方は、電子定款を自分で作る手順の記事でも扱っています。

出典国立国会図書館サーチ「会社法定款事例集 第4版(日本加除出版・2021年3月)」

設立の登記を確かめるなら|商業登記ハンドブック

商業登記の実務書で会社設立の登記を確かめるイラスト

会社法の本が「会社のルール」を説明するのに対して、登記の実務書は「そのルールを登記所にどう届けるか」を説明します。会社設立の最後の工程である設立の登記を詳しく確かめたい人には、商業登記の実務書がおすすめです。

商業登記の実務書(国立国会図書館サーチの書誌による。2026年10月時点)
書名著者出版者発行ページ数書誌で確かめられた特徴
『商業登記ハンドブック 第5版』松井信憲商事法務2025年1月768ページ要約に、令和3年以降に施行された登記実務の変更に対応とある。第1章が株式会社の設立の登記

目次の第1章は「株式会社の設立の登記」で、「設立の手続の概要」「定款の記載例と留意点」「定款作成以後の手続」「設立登記申請の手続」と続きます。会社設立の流れを、登記の側から順に追える構成です。第5版は2025年1月の発行で、令和3年以降に施行された登記実務の変更に対応したと要約にあります。

768ページの実務書なので、会社設立のために全部を読む必要はありません。自分で登記を申請する人が、申請書の書き方や添付書面で迷ったときに該当の章を引く、という使い方が合っています。手続きの本や会社法の入門書と比べると専門的ですが、登記の根拠を確かめたいときには頼りになります。

先に法務局で見ておくこと
登記の実務書を開く前に、法務局のページで確かめておくこと。

株式会社の発起設立の手続きの流れは、法務省のページにもまとめられています。本を読む前にそのページで全体を見ておくと、実務書のどの章を読めばよいかがすぐに分かります。

出典国立国会図書館サーチ「商業登記ハンドブック 第5版(商事法務・2025年1月)」

合同会社を作る人は会社法のどこを読むか|持分会社の章

合同会社を作る人が読む会社法の持分会社の章のイラスト

合同会社を作る人が会社法の本を開くときは、目次の「株式会社」ではなく「持分会社」の章を探してください。会社法では、合同会社は合名会社・合資会社と並ぶ持分会社のひとつとして、第3編に定められています。

法務省の「合同会社の設立手続について」によると、合同会社の定款は社員全員が署名または記名押印し、公証人の認証を受ける必要はありません。設立の登記の登録免許税は資本金の額の1000分の7で、6万円に満たないときは6万円です。株式会社の本で読んだ「定款の認証」「発起人」といった言葉は、合同会社には出てきません。

伊藤真の会社法入門日本評論社・2025年9月。目次に「株式会社」と並んで「持分会社」の章があります。入門書の中で合同会社の位置づけを確かめやすい1冊です。
会社法のしくみと要点がこれ1冊でしっかりわかる本技術評論社・2025年2月。出版社の紹介で、株式会社と持分会社を扱うと案内されています。第1章「会社の基礎知識」で、会社の種類と出資者の責任も扱っています。
会社法定款事例集日本加除出版・2021年3月。第4版で合同会社の編が新設され、社員と出資、業務執行、加入・退社などの定款の条項を扱っています。

合同会社の会社設立で会社法の本が役に立つのは、業務執行社員や代表社員をどう定めるか、社員が増えたり退いたりするときにどうするか、といった決めごとです。一人で合同会社を作る場合は、ここまで読まなくても手続きは進められます。社員が複数になる予定があるときに、持分会社の章を読んでおくと安心です。

合同会社向けの手続きの本は、株式会社設立と合同会社設立の本を形態別に比較した記事で紹介しています。会社法の本と組み合わせて読むのがおすすめです。

出典法務省「合同会社の設立手続について」

まとめ|会社法の本は、会社設立に関わる章だけを比較して選ぶ

会社法についておすすめの本のまとめのイラスト

会社設立に関わる会社法の範囲を読むための本を、型ごとに比較してきました。

この記事で押さえたこと

  • ✓会社設立で読むのは、定款・機関設計・設立手続の3か所。
  • ✓最初の1冊は入門書。会社を作る立場なら、図解即戦力の本や『会社法超入門』が目的に近い。
  • ✓定款や機関設計の理由を知りたいなら、概説書の設立と機関の章を読む。
  • ✓定款の文例は『会社法定款事例集』、設立の登記は『商業登記ハンドブック』で確かめる。
  • ✓合同会社を作る人は「持分会社」の章を読む。株式会社だけを扱う本は向かない。
  • ✓手数料などの金額は本ではなく、一次情報で最新の表示を確かめる。

書誌は2026年10月に国立国会図書館サーチで確かめたものです。新しい版が出ていることがあるので、買う前や借りる前に版を確かめてください。ほかの会社設立の本の比較は、会社設立 おすすめ 本のカテゴリーにまとめています。

出典法務省「株式会社の設立手続(発起設立)について」

会社法の本は、知りたい章だけ読めば十分です

会社設立のために会社法の本を通読する必要はありません。定款の章、設立の章、機関の章。この3つを、自分の会社に関係するところだけ拾い読みするのが、いちばん無理のない使い方です。

最初の1冊は薄い入門書で全体の地図をつかみ、気になる論点が出てきたら概説書や実務書の該当ページを開く。図書館で借りて目次を見比べてから、手元に置く1冊を決めるのもよい方法です。

読んで分からないところが残ったら、条文はe-Gov法令検索で、手続きは法務局や公証役場の案内で確かめてください。会社法の理解が少し深まるだけで、会社設立の書類を見る目はずいぶん変わります。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

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この記事の編集体制 合同会社FIELDの関連会社である会計事務所および税理士法人と内容を確認しながら編集しています。各サービスの料金・条件は、公式サイトの表示を確認できた範囲のみ掲載しています。
記載している金額・期間・制度は2026年10月時点で確認できたものです。制度は変わることがあるため、手続きの前に法務局・公証役場・税務署などの一次情報をあわせてご確認ください。判断に迷う点は、税理士・司法書士・行政書士などの専門家や所管の官庁にご相談ください。

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